最初に
今回は娘がいるお父さん、お母さんに是非読んで頂きたい本
『お父さんがキモい理由を説明するね』という本をご紹介していきます!
まだ結婚もしていなく、結婚する予定も当分ない私ですが、本屋でタイトルから『面白そう…』と思って購入しちゃいました。
実際読んでみると面白ろかったので、家族のグループLINEの中で父親に勧めてみたら、
父『父さんキモイかな?』
姉『十分キモイと思うで!』
父『そうか…。』
という会話が繰り広げていました!笑
では早速、この本を紹介していきましょう(*’▽’)ノ
『お父さんがキモい理由を説明するね』概要
タイトル | お父さんがキモい理由を説明するね 父と娘がガチでトークしました |
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著者 | 中山 順司 |
出版社 |
泰文堂
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発売日 | 2014/4/16 |
目次 |
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著書について
著書のタイトルだけ見るとふざけているように見えますが、13歳の娘と父で様々な話題について、ガチトークをする内容の著書。
『Business Media 誠』というWebメディアの中で掲載されて人気のあった『父と娘の週末トーク』をまとめた著書になります!(『Business Media 誠』は現在は終了しており、今は『ITmedia ビジネスオンライン』というメディアにリニューアルしてます)
https://www.itmedia.co.jp/makoto/series/1301/
8年間運用された『Business Media 誠』のPV数ランキングで15位に『娘と父のマジトーク(その2)「お父さんがキモい理由を説明するね」』が入っているところを見ると凄いですね!
著者は十三歳の娘がいる、四十路父さん!
小学生の頃は週末、一緒に料理を作ることが習慣で会話の量もそこそこあり、娘とは良い関係を持てていると自負していたが、中学校に入学した途端に娘との接点が無くなってしまいます。
小学校の頃は学校での出来事をひっきりなしにしゃべってくれたのに、手のひらを返したようにそっけない態度になり、どう接したらよいか分からず困っていたところ、娘からの一言がキッカケに父と娘の関係が激変します!
「お父さん、アタシ告白されたんだ」
コンビニに行った帰りに前触れなく打ち明けてきます。恋愛という究極的にパーソナルな相談を行ったのか理由を尋ねると『お父さんは、冷静に話を聞いてくれると思ったから』と言ってくれます。
娘とのコミュニケーションに悩んでいた著者はこの会話をきっかけに娘との関係性を回復させたいということで、娘に提案します。
「お父さんを相談相手に選んでくれて、ありがとう。恋愛以外でもサオリ(娘の仮名)の考えを聞かせてくれないか?お父さんがサオリに伝えたいこともある。突拍子もない提案だが、普段話さないようなことを、二人でぶっちゃけて会話してみないか?たとえば、土曜の朝に外で食事をしながらはどうだろう?」
カジュアルなノリで誘ってみると娘は「いいよ」と即答!
この日から毎週土曜の朝に朝食を取りながら、父と娘で話し合う作業(名付けてマジトーク)をスタートさせていきます!
最初の内は父と娘の二人で話をしていくのですが、どんどん話が盛り上がっていき『妻』が交わり、最終的には『おじいちゃん』を交えた親子3世代でガチトークをしていく!
という内容になります!
マジトークは三か月間行われており、普段は話さないような大き目のテーマで恋愛観、人生観、将来の目標などを話しており、全部で15テーマ!娘との会話の中で、何度も笑い、時々涙することもあったそうです。
自分の娘との会話の糸口が見つからなくて四苦八苦しているお父さん、お母さんに読んで頂き、会話のきっかけに役立てて頂ければ!という本なので、娘がいる方は是非読んでみて下さい(*’▽’)ノ
この著書で私が『学んだこと』とは?
お父さんはキモく、お母さんはキモくない理由について
タイトルにもある通り、『父がキモい理由』について言及しています!
よく『娘が父親を嫌がる』という話は聞いたことがありますが、実際はなぜここまで嫌がるようになるのか。直接思春期の娘に聞くことなんてないので、読んでいて新鮮に楽しめました!
会話の中で娘のサオリは『お父さん以上にキモい人はいないね。成人男性全員がキモいんじゃなくて、お父さんがキモい。そこ勘違いしないで』とド直球で言い放ちます。
これを娘から直接言われるお父さんを想像するだけでもお気の毒…って感じですね。実際言われたら自分では耐えられるか分からないですね…。
お父さんはキモく感じる理由について言及したところ
行動とかしゃべり方とか…存在そのものが気持ち悪い
って言われてしまいます。
特に父親からの過剰な愛情表現をキモいと感じているそうで、娘からするともっと落ち着いて自分を客観視してくれ!って感じだそうです。
少しでも『キモい』から脱却するために『「こうすればキモくない」ってなるならどうすれば良いか?』って聞いてみると、
娘「じゃあね、ベタベタじゃなくて、もっとあたしに厳しく接してくれる?」
父「厳しく?リクエストとして、変じゃない?」
娘「もっと、自然に振舞ってほしいの。娘が好きって感情を抑えて、いいものはいい、ダメなものはダメって言ってほしい。親は子ともに対して、𠮟るべきときはビシッと𠮟るべき。甘やかしてばかりだと、なんというのかな…子供の人生をダメにしちゃうんじゃないの?」P46
この娘さん凄い頭良さそうですよね…。
私が中学一年生の時とかこんなことミリも思わずボケ―っと過ごしてましたよ。笑
そして更に続きます!
娘「娘に好かれたいあまりに、必要以上に甘くしたり、モノで釣るようなお父さんにはならないでよ」
父「(ギクッ)…。」
娘「頼みもしないのに、よくアイス買ってくれたりするよね?」
父「ま、まあ今年の夏は格別に暑かったからな。えっーと、もしもだよ?お父さんがサオリに『何でも買ってあげるから、好きなものを言ってごらん』とか『お小遣いがほしいのかい?いくら必要だい?』ってすり寄ったりしたら…?」
娘「みっともないって。そんなことであたしが心を開くとか、キモいって思わなくなるなんて、ないからね。」P47
著者のように『ギクッ!』ってなる方も多いのではないですか?
私の父親が今まさに孫に対しての行動に近いですね!笑
思春期の娘からしたら特別扱いせずに対等に自然と接してほしいって感じなのかもしれないですね。特に父親は仕事姿は見せずにプライベートの部分だけも家族には見せるので、『だらしない存在』として見えてしまうところも多いのかもしれないです。
ただ、最後にこのようなことも話しています!
父「(ションボリと落ち込んで)もしかして、お父さんはこの世からいなくなってしまってもいいのだろうか。仮に経済的な問題嗚がクリアされたとしたら、母子家庭になってしまってもいいのだろうか。サオリはかまわない?」
娘「だから!極端に考えないでよ。それえは嫌だよ。」
父「数億円の生命保険がドカンって振り込まれて、お金の心配はないとしても?母と子の水いらずで楽しく生きていけるよ。」
娘「子供には両方の親が必要だよ。お母さん1人の知識や経験だけじゃなくって、お父さんの意見や考え方とか、アドバイスが必要なときがあるでしょ?キモいけど、あたしもお母さんも頼りにしているんだから。…って、言わせないでよ。」
父「今の言葉で、お父さん、今年一年がんばれる気がする!」P50
『キモい』からといって、頼りにされていないわけではないので、父親は自信をもって娘と接してあげれば良いのではないのかなって感じました。
西洋的なストレート過ぎる愛情表現は、娘によれば「全部アウト」。年頃の娘に、父親があからさまな好き好きビームを発するのは、実にかっこ悪いというか、しまりがない行為のようです。しかもそのビームはぜんぜん届きません。「お父さんは、お前のことがこんなにも好きなのに!」とムキになるのは逆効果で、ますます心が離れる原因になるだけです。
P52
娘との距離が出来てしまった方は、娘に対してどう接してきたのかを改めて考えてみるとよいかもしれないですね(*’▽’)ノ
考え方を引き出す質問について
娘とのマジトークをしている会話を聞いていると本当に著者のようなお父さんになりたいなって純粋に感じましたね。娘とベタベタしたがるところ以外は参考にしたいと思ってます。笑
そう感じた理由は娘との会話で『考えを引き出す質問』をしているところです!
娘が考えれるように自分の答えを抑えて質問をしているところが父親としてしっかりしているなと感じました。下記のように少し踏み込んだ話をする時も例え話を踏まえながら娘が考えやすいようにレールを引いてあげているところも良かったですね!
父「そうだね、誰に対しても同じように接するのって、実はすごく難しくない?だって、どこにだって横暴なジャイアンタイプがいて、スネ夫のような性格がねじ曲がったヤツがいて、のび太のような弱虫がいて、出木杉君的な人気者もいる。その全員に平等に挨拶して、親切にして、正面から意見を主張するのは、けっこうな精神力を求められるよね?無意識にはできないよ。」
『いじめについて、父と娘で話してみた』P178-179
その他にも娘が言ったことに対して、『こういうことだね!』って振り返りながら次の話題に行っているところも特徴的だなって感じました。
こういう会話からも『お父さんは、冷静に話を聞いてくれると思ったから』と思って貰えたキッカケにもつながったのかもしれないですね。
こういうところって『娘に対して』だけでなく、『妻と接している時』『友人と話している時』『職場の人と話している時』など、普段の会話を客観的に見てきた積み重ねで信頼ができるんだろうなって感じました。
著者のように娘から頼りにされるには『娘との接し方』だけ意識するのではなく、『人との接し方』を意識することが近道になるかもしれないですね!
私自身も気を付けていきたいと思います(=゚ω゚)ノ
子供の意見は侮れない
中学生の娘との会話の中で、中学生の子の意見も侮れないなって感じるところが多々出てきます。中には、私では出てこない考え方だなって思うことも出てきたり、世代が異なる人と話すと新しい価値観も感じるなって思いました!
9dayで、『生きる意味』について、娘の考えが話されています。
娘側から『生きる意味について話したい』と持ち掛けてみたようです。
『手紙屋 蛍雪編~私の受験勉強を変えた十通の手紙~』という小説を読んでから『人間の生きる意味』について考えているようで、一人で考えてても行き詰ってしまい、学校や塾の先にに尋ねたところ、『人生を楽しむため』や『人間が生きている意味を探すため』という答えが返ってきて、納得いかなかったようです。
そこで、父が娘に考えを促したところ、凄い深いところまで考えているんだなって感じました。下記が実際の文面ですが、本当になるほどなぁ…って感じたので、せっかくなのでやり取り部分を全部書いてみました!
娘「(ひと呼吸おいて、ゆっくりと)人間はさ、これまで長い歴史があるじゃない?ネアンデルタール人とかがいて、原始時代があって、石器時代とか。日本では縄文、弥生時代があって、飛鳥、奈良時代、平安、鎌倉、室町時代…で、平成があるわけでしょ。」
父「うん。」
娘「人間が今まで生き残り続けてこられたのは、過去の人たちのおかげなんだよね。戦争や争いは何度もあったけど、仲直りしたり、反省したり、少なくとも絶滅するまでは殺し合わなかった。」
父「戦争はいまだに起きているけど、少なくとも歴史上ではすごく減ったと言えるよね。」
娘「今があるのは、祖先の努力の結果なんだよ。」
父「その通りだ。」
娘「だから、私も今の平成の時代じゃなくって、未来の世界や人々の…役に立つっていうか…ためになりたいっていうか…。」
父「発展とか、貢献?」
娘「そう、貢献!私は、未来に貢献したい。自分が未来の人のために役に立つよう、今を頑張ることが、私の生きる意味なんじゃないかっていう考えにたどり着いたの。」
父「うん。(目で「もっと話して」と促す)」
娘「人間って、歴史上ずっと戦争を繰り返しているでしょ?戦争をゼロにすることは難しいけど、新しい知識とかアイデアを人に伝えていくことで、戦争を減らせるかもしれない。」
父「いいね。どんなことができる?」
娘「学んだ知識を本にしたり、スピーチしたりして、戦争をしている人たちの心を変えていけたら、すごいことになると思うんだ。もしも世界で起きている戦争を三分の一にでも減らせたら絶対に今よりいい世界になる。」
父「うむ、たとえば「国際ネゴシエーター」って職業もあるよ。決裂した国際会議で合意を作るために根回しをする、関係者全員を説得して停戦や休戦に持ち込む、戦わずして問題を解決するプロフェッショナルだ。」
娘「国同士の争いって、どっちが悪いのか、そもそもどうして戦っているのか、私もよく分かんない。でも、完全な正義なんてないって思っていて、どっちもどっちな気がするんだよ。」
父「戦争って、そんなもんだよね。お互いが、自分こそ正しいって思いこんでいるよね。」
娘「人間が争う生き物なのは本能だし、それはこれからも変えられない。人間はこれからもあちこちでケンカをする。でも常に減らしていく努力はできるし、するべきなんだ。」
父「なるほど。」
娘「戦争の直後はきっと食べ物がなくて、建物が壊されて、社会を立て直していくのが大変。みじめな気持ちになるかもしれない。でも戦争が続いているよりは、ずっとマシだよ。戦争の話は例えだけど、そういうことができる人間になるために私は勉強するべきなんじゃないかって…。」P190-192
自分が中学生の頃ってこんなに考えてたかなぁ…って感じましたね!笑
子供にも色々な考えがあって聞く機会がないだけで、もしかしたら子供に考え方を聞いてみたら色々と考えていることもあるかもしれないです!
年を離れた世代の意見を聞いてみるのも色んな価値観を知れるので、良いなって感じました!この本では、娘だけでなく、おじいちゃんとの会話もあるので、下世代だけでなく上の世代の意見も出てくるので、世代ごとの考え方について触れるにはこの著書は凄い良いなって感じました!
気になる方は是非、この本を読んでみて下さいー!(*’▽’)ノ
最後に
今回は『お父さんがキモい理由を説明するね』という本をご紹介してきました!
タイトルだけ聞けば『何?』と思いつつ、読んでみると真面目な良い本っていうところが伝われば嬉しいと思っています!
少し前の本になるので、これから購入すると新品ではなく、中古になってしまうかもしれないですが、是非とも読んで頂ける方がいると嬉しく思います!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!