書評

『脳を最適化すれば能力は2倍になる』読みました。

最初に

ブログを始めてからやりたかったのが本の紹介。
つまり“書評”です!

学生の頃は全く読書をしない人でしたが、あるきっかけで読書するようになりました。
読書を始めてから、生活面や仕事面でも少し余裕ができて良い方向に変化していきました。

元々、私は読書が”苦手”だと思っていたのですが、読書の”楽しみ方”が分かっていなかっただけということに気づきました。それまで自分が思うがままの自堕落な生活を送っていたので、”読書”のおかげで人生を変えることが出来たと思っています。

私が影響を受けた本を多くの方に見て頂きたいと感じたので、仕事や生活で影響を受けた『脳を最適化すれば能力は2倍になる』の本を今回は紹介していきたいと思います。

「脳を最適化すれば能力は2倍になる」の概要

タイトル 脳を最適化すれば能力は2倍になる
仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法
著者 樺沢紫苑
出版社
文響社
発売日 2016/12/20
目次
  1. ドーパミン仕事術
    幸福物質を自在に操り、モチベーションを上げまくれ!
  2. ノルアドレナリン仕事術
    「恐怖」と「プレッシャー」で仕事効率を上げろ!
  3. アドレナリン仕事術
    「怒り」と「興奮」を味方に変える
  4. セロトニン仕事術
    「癒し物質」で、朝仕事の効率化と気分転換
  5. メラトニン仕事術
    「睡眠物質」で完全リフレッシュ
  6. アセチルコリン仕事術
    「認知機能」と「ひらめき」を高める方法
  7. エンドルフィン仕事術
    「脳内麻薬」を味方につける究極の仕事術

著者である精神科医・作家の樺沢紫苑さん。

『精神科医が教える ストレスフリー超大全』『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』などを著作されているベストセラー作家です。

2009年より、Youtubeチャンネル「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」を開設。
チャンネル登録者が26.2万人(2021年1月11日)の方が登録されています。

精神科医として患者さんを診察する傍ら、脳科学研究にも携わり、
米国シカゴのイリノイ大学に3年間留学して、うつ病や自殺者の研究に従事したそうです。

そういった経験から、樺沢さんの著書は精神科医だからこそ伝えることが出来る内容を、『学術書』ではなく『ビジネス書』として分かりやすく解説されているのが特徴的です。

『ストレスフリー大全』『アウトプット大全』など、少し読んだだけでも図を多用されており、見やすくなる工夫がされているのが分かるかと思います!

2016年に出版された「脳を最適化すれば能力は2倍になる」の本は、脳内物質の中でも重要な役割を担っている7種類の脳内物質について説明してます。脳内物質の解説なので、どうしても専門用語が含まれていますが、たとえ話などの工夫することで読みやすくされています。各脳内物質を『エヴァンゲリオン』に例えてたのが凄い印象的です。

この本は全てのビジネスマンにお勧めできる本ですが、『集中力を上げて生産性を上げたい人』『働きすぎて気持ちが落ち込んでいる人』には特にお勧めです!

全てをお伝えすることは難しいですが、「脳を最適化すれば能力は2倍になる」の中の一部を取り上げて、私が学んだことを紹介していこうと思います。

「脳を最適化すれば能力は2倍になる」で学んだこと

7つの脳内物質の覚え方

この著書では下記の7つの脳内物質を取り上げられてます。

【7つの脳内物質と特徴】
  • ドーパミン    『幸福物質』
  • ノルアドレナリン 『闘争と逃走のホルモン』
  • アドレナリン   『興奮物質』
  • セロトニン    『癒しの物質』
  • メラトニン    『睡眠物質』
  • アセチルコリン  『記憶と学習』
  • エンドルフィン  『脳内麻薬』

この本では、各脳内物質の特徴を『新世紀エヴァンゲリオン』の登場キャラクターに当てはめて説明されています。アニメを見たことない方でも、キャラクターは知ってるという方も多いのではないでしょうか?

脳内物質にエヴァのキャラクターを当てはめたのがこちら!
ドーパミン ノルアドレナリン アドレナリン
惣流・アスカ・ラングレー 碇シンジ 葛城ミサト
セロトニン メラトニン アセチルコリン エンドルフィン
綾波レイ 鈴原トウジ 赤木リツコ 渚カヲル

アニメを見たことある方は脳内物質の特徴と照らし合わせても、何となくイメージを持てるんじゃないでしょうか?

言葉だけで覚えようと思っても、なかなかイメージが沸かないことも多いかと思うので、身近なものに例えて覚えることで、イメージが沸きやすくなるかと思います!

この脳内物質の例えが印象に残っていて、『ドーパミン』という言葉を見ると『アスカ』が頭をよぎるようになってしまいました。笑

この本では本題に入る前の前置きでこの例えの解説を入れています。

私はアニメ自体は見たことありませんでしたが、キャラクターは知っていたので、この解説のおかげでイメージが頭の中にできて、すんなりと本題に入ることができました。

劇場などで会場の雰囲気を作る前説のように、文章でも本題に入る前の前置きで『イメージを作る』って大事だなと感じる内容でした。

『ノルアドレナリン』と『ドーパミン』を使い分ける

行動のモチベーションには、『不快を避ける』『快楽を求める』の2種類あります。

子供の行動に例えると、
『親や先生に叱られないために頑張る』が『不快を避ける』モチベーション、
『親や先生に褒められるために頑張る』が『快楽を求める』モチベーションです。

この2つのモチベーションと関係が深いのが『ドーパミン』と『ノルアドレナリン』。

『不快を避ける』行動を行うと脳内では『ノルアドレナリン』が分泌され、
『快楽を求める』行動を行うと脳内では『ドーパミン』が分泌されます。

つまり、2種類のモチベーションは下記のようになります!

  • ノルアドレナリン型モチベーション
    … 恐怖や叱られるなどを『避ける』ために頑張る
  • ドーパミン型モチベーション
    … 楽しさやご褒美などの『報酬』を求めて頑張る

『ノルアドレナリン型モチベーション』は危機感によるモチベーションなので、即効性があります。それに比べて、『ドーパミン型モチベーション』は結果と報酬を得てから感じるモチベーションなので、本格的に動くまで時間がかかります。

ただ、『ノルアドレナリン型モチベーション』は短期決戦限定で長続きしません。
『ノルアドレナリン型モチベーション』を半年、1年と続けていると、
いずれ燃え尽きてしまいうつ病になる方が出てくることもあるので注意が必要です。

短期的には『ノルアドレナリン型モチベーション』で頑張り、長期的には『ドーパミン型モチベーション』で頑張っていくのが理想です。

この本を読んでから、仕事やプライベートのモチベーションが変わりました。

何を報酬にして行動に移せばよいか人それぞれかと思いますが、
私の場合は”自分が成長できた!”と感じることに快感を覚えるみたいなので、
「何をすれば成長できるだろう?」と考えて行動できるようになりました!

フリーランスになったのも、自身が成長を求めてなったところもあるので、この本がなければ、会社員でいたかもしれませんね。笑

『ノルアドレナリン』と『うつ病』の関係性

先ほどお伝えした『ノルアドレナリン』は『ワーキングメモリー』を活性化する役割を持っています。危機感を感じた時に注意力と集中力を発揮して作業効率が上がるのは、この『ワーキングメモリー』が活性化しているおかげだそうです。

逆に『ノルアドレナリン』の活性が低下して、ワーキングメモリーが上手く機能しなくなった状態が、ざっくり言えば『うつ病』だそうです。

脳科学的に言えば『うつ病』は『ノルアドレナリンやセロトニンが枯渇した状態』。

『ノルアドレナリン』だけでなく、『セロトニン』も重要になりますが、『セロトニン』もリラックスする時に分泌する物質です。職場などでずっとストレスを感じ続けていると『ノルアドレナリン』も『セロトニン』も枯渇してしまい『うつ病』になってしまいます。

仕事が調子良いと感じる時ほど頑張ってしまう人も多いので、働きすぎず適度な休暇を心がけてください!

ワーキングメモリーとは?

ワーキングメモリーとは、『脳のメモ帳』のようなもの。
脳内に一時的に情報を溜めておくスペースとイメージしたらよいかと思います。
そこで情報を並べて作業を行い、一定時間が経過すれば記憶から削除されます。

独立する前の会社でうつ病が多かったのですが、『ノルアドレナリン型モチベーション』で仕事してたんだなと感じます。

システムエンジニアという職業柄、納期までに間に合わせないと怒られるため、避けるように仕事をする人が多かったです。

私も最初の内は凄い集中力を発揮していたのに、どんどん調子が出なくなってミスが増えてくるといったような悪循環に一時期なってました。

今は仕事を”楽しむこと”を意識でき、周りにも仕事を楽しんで貰えるように意識できるようになったので、本当にこの本を読んで良かったです!

良質な睡眠をするためには?

仕事の効率を上げるためには、しっかりと睡眠を取ることが大事になります。

睡眠をしっかりと言われると『睡眠時間』に意識が行く方も多いですが、時間だけでなく睡眠の質を高めて、『ぐっすり眠れた!』と感じる熟睡感があるかどうかの方が大切です。

良質な睡眠をするためには、『睡眠物質』である『メラトニン』の分泌が必要です。

この本で紹介されている『メラトニン』の分泌を促す習慣が下記です。

  • 部屋を真っ暗にして眠る
  • 入眠前に薄暗い部屋でリラックスする
  • 入眠前に蛍光灯の光を浴びない
  • 深夜のコンビニで立ち読みしない
  • 入眠前にゲーム、スマホ、パソコンをしない
  • 日中のセロトニンの活性化
  • 朝、太陽の光を浴びる

よく聞くような内容が多いですよね。
明るい光は『メラトニン』の分泌を抑制するため、入眠前は避けた方が良いらしいです。

この中で『日中のセロトニンの活性化』は周りの習慣と異なりますね。

実は『メラトニン』の原料は『セロトニン』です。

メラトニンの分泌量を増やすためには、
日中に『セロトニン』を活性化させることが必要不可欠になります。

睡眠の質を高めようと寝る前を意識してしまいがちですが、
昼間の行動も意識してみると良いかと思います。

『セロトニン』と『メラトニン』の関係性について触れてみました。

昔は意識して夜はパソコンを触れないなどを行っていましたが、リモートワークになってから、夜中まで仕事してしまいがちなので、改めて生活習慣を見直さないといけないと感じました。

睡眠をしっかりとることが生産性の向上にも繋がるので、皆さんも意識して取り組んでみてください。

最後に

今回は「脳を最適化すれば能力は2倍になる」の本をご紹介しました。

『ドーパミン』『ノルアドレナリン』『メラトニン』をメインに取り上げましたが、
他の脳内物質の効果も気になる方は是非この本を読んでみてください。

この本はどちらかというと知識を深める内容になっています。
「知識はいいから何をすればええんや!」という方は、「ストレスフリー大全」「アウトプット大全」などの新しい著書の方が行動に移しやすいかと思うので、用途に合わせて読んでみてください!

 

ABOUT ME
くり坊
Web系フリーランスエンジニア