『八八 (Hachihachi)(BGA)』の遊び方・魅力をご紹介!
ボードゲームの基本情報 | |||
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タイトル | 八八 (Hachihachi) | ||
特徴 | 八八は花札を使用した日本独自のゲームです。 札が配られたあと、プレイヤーは出るか下りるかを選択します。 プレイは3人で行われ、手役と取札の得点計算を行います。 花札の画像はLouie Mantia Jr. と by Marcus Richertによります。 Free Art License 1.3, which is compatible with CC BY-SA 4.0 license. | ||
プレイ人数 | 3 - 6 人 | プレイ時間 | 23 分 |
ゲームデザイナー | 複雑さ | 2 | |
アートワーク | Marcus Richert, Louie Mantia Jr. | 戦略 | 3 |
エディター | (Public Domain) | 運 | 5 |
発売日 | 1840 | やり取り | 2 |
※画像・基本情報はボードゲームアリーナ公式HPより
八八 (Hachihachi)とは?
八八は1月(1ディール)を1年(12回)プレイする花札のゲームです。
1月(1ディール)は競りフェーズとプレイフェーズに分かれます。
得点の単位は貫と文があり、1貫は12文です。文は0か正の数です。
例として5文支払うと-1貫7文と表示されます。
BGAの実装では得点として貫を表示します。(内部的には文も計算します。)
プレイは反時計回りで行います。
手役・出来役・特殊役の確認では柳スート4枚はすべてカス札とみなします。
八八 (Hachihachi)の遊び方
ゲームの準備
内容物
・花札1セット(12スート:各4枚ずつ)
準備
1. 席順、ディーラーのプレイヤーをランダムで決めます。
2. 花札をシャッフルして、山札を作成して中央に裏向きで配置します。
3. 各プレイヤーは、-5貫からゲームを開始します。
最初の画面は以下のようになります
(ディールフェイズ終了後の画面)
ゲームの流れ
各ラウンドは以下の流れで実施されます。
1. ディールフェイズ
2. 競りフェイズ
3. プレイフェイズ
4. 得点計算フェイズ
5. ラウンド終了フェイズ
1. ディールフェイズ
このフェイズでは、以下の流れで処理が行われます。
1. みずてんの宣言(ディーラーのみ)
ディーラーのプレイヤーは、手札を見ずに『出る』の宣言を行います。
(※みずてんの宣言と呼びます)
みずてんを宣言した場合、宣言したプレイヤーが89点以上を獲得できれば、全プレイヤーから1貫ずつ貰えます。
2. 手札7枚、場札6枚を準備する
各プレイヤーは山札から7枚のカードを引き、手札を作成します。
その後、場札に6枚のカードが公開されます。
(札の月ごとに決まった位置に配置されます)
3. 小場・大場・絶場を確認する
小場・大場・絶場とは、このラウンドに置ける得点の倍率になります。
札 | 条件 | このラウンドの得点 |
---|---|---|
– | 小場 場に光札が出ない場合、『小場』になります。 | 得失点が1倍 |
大場 場に松、桜、芒の光札が出た場合、『大場』になります。 | 得失点が2倍 | |
絶場 場に柳、桐の光札が出た場合、『絶場』になります。 | 得失点が4倍 |
場に複数の光札が出た場合、2枚目以降の絶場・大場は翌月に持ち越しとなります。
また、絶場と大場が両方出た場合、当月は絶場が優先します。
2. 競りフェイズ
ディーラーから順番に手札を見て、『出る』または『下りる』を宣言します。
(※みずてんの場合、ディーラーは出ることを宣言済みなので次のプレイヤーから宣言)
各ラウンド、参加できるのは3人までなので、3人のプレイヤーが『出る』を宣言した場合は、それ以降のプレイヤーはプレイに参加できません。(追い込まれたといいます)
また、(プレイヤー人数-3)人が「下りる」(プレイに参加しない)を宣言した場合、残りのプレイヤーは強制的に「出る」(プレイに参加する)を宣言させられます。
プレイに参加しないプレイヤーは以下の処理を行い、手札は配られなかったカードとまとめてシャッフルし山札を作成します。
『下りる』を宣言した場合
「下りる」を宣言したプレイヤーは、以下の下り賃を支払います。
下りた順番 | 1人目 | 2人目 | 3人目 |
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下り賃 | 1貫 | 1.5貫 | 2貫 |
※大場・絶場の場合、下り賃の額も上がります。
追い込まれた場合(先に3人参加して参加できなかった場合)
3人のプレイヤーが「出る」を宣言して、参加できなくなったプレイヤーは手札の内容により、以下の追い込み代を「出る」を宣言したプレイヤー3人から受け取ります。
手札の内容 | 受け取る額 |
---|---|
手役がある場合 | 手役代の半額 |
出来役のセットがある場合 (出来役のつかみ) | 出来役代の半額 |
赤短の3枚、青短の3枚、光札5枚 | それぞれ1枚毎に3文 |
参加プレイヤーが確定した後、参加プレイヤーの中で、手札に手役をある場合、手役に対応した手札を公開することで、他の参加プレイヤーから手札の点数を受け取れます。
カス札による手役
手役 | 得点 | 条件 | 公開手札 |
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カラス | 4貫 | 全てがカス札 | 全て |
光一 | 4貫 | 光札1枚と残りがカス札 | 全てのカス札 |
十一 | 3貫 | タネ札1枚と残りがカス札 | 全てのカス札 |
短一 | 3貫 | 短冊札1枚と残りがカス札 | 全てのカス札 |
赤 | 2貫 | 短冊札が2枚以上と残りがカス札 | 全てのカス札 |
※カス札は柳スートを含みます
スートの偏りによる手役
手役 | 得点 | 条件 | 公開手札 |
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三本 | 2貫 | スート構成が『3/1/1/1/1』または『3/2/1/1』 | 3枚のスート |
立三本 | 3貫 | スート構成が『3/1/1/1/1』または『3/2/1/1』で、 3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐 | 3枚のスート |
喰付(くっつき) | 4貫 | スート構成が『2/2/2/1』 | 3組のペアカード |
手四 | 6貫 | スート構成が『4/1/1/1』 | 4枚のカード |
はねけん | 7貫 | スート構成が『3/2/2』 | 全て |
一二四 | 8貫 | スート構成が『4/2/1』 | 全て |
二三本 | 6貫 | スート構成が『3/3/1』 | 3枚のスート2組 |
三本立三本 | 7貫 | スート構成が『3/3/1』で、 片方の3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐のカス札3枚 | 3枚のスート2組 |
二立三本 | 8貫 | スート構成が『3/3/1』で、 両方の3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐のカス札3枚 | 3枚のスート2組 |
四三 | 20貫 | スート構成が『4/3』 | 全て |
カラス(4貫)
手札がカス札(柳スートを含む)だけの場合
すべての手札を公開します。
抜け
獲得点数が89点以上の場合、追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
光一(4貫)
手札がカス札(柳スートを含む)6枚と光札1枚の場合
カス札(柳スートを含む)の6枚を公開します。
十一(3貫)
手札がカス札(柳スートを含む)6枚とタネ札1枚の場合
カス札(柳スートを含む)の6枚を公開します。
抜け:獲得点数が89点以上の場合、追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
短一(3貫)
手札がカス札(柳スートを含む)6枚と短冊札1枚の場合
カス札(柳スートを含む)の6枚を公開します。
抜け:獲得点数が89点以上の場合、追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
赤(2貫)
短冊札が2枚以上で残りがカス札(柳スートを含む)だけの場合
カス札(柳スートを含む)だけを公開します。
抜け:獲得点数が89点以上の場合、追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
手札7枚がすべて短冊札の場合も赤となりますが、この場合手札は公開しません。
三本(2貫)
手札のスート構成が31111または3211の場合
3枚のスートを公開します。
飛び込み:プレイでそのスートを4枚とも取ることができたら追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
立三本(3貫)
手札のスート構成が31111または3211の場合で3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐のカス札3枚の場合
3枚のスートを公開します。
飛び込み:プレイでそのスートを4枚とも取ることができたら追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
喰付(くっつき)(4貫)
喰付(くっつき)(4貫)
手札のスート構成が2221の場合
3組のペアのカードを公開します。
手四(6貫)
手四(6貫)
手札のスート構成が4111の場合
4枚のカードを公開します。
はねけん(7貫)
はねけん(7貫)
手札のスート構成が322の場合
すべてのカードを公開します。
一二四(8貫)
一二四(8貫)
手札のスート構成が421の場合
すべてのカードを公開します
二三本(6貫)
二三本(6貫)
手札のスート構成が331の場合
3枚のスート2組を公開します。
飛び込み:プレイでそのスートを4枚とも取ることができたらどちらも追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
三本立三本(7貫)
手札のスート構成が331の場合で片方の3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐のカス札3枚の場合
3枚のスート2組を公開します。
飛び込み:プレイでそのスートを4枚とも取ることができたらどちらも追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
二立三本(8貫)
二立三本(8貫)
手札のスート構成が331の場合で両方の3枚のスートが藤、菖蒲、萩、桐のカス札3枚の場合
3枚のスート2組を公開します。
飛び込み:プレイでそのスートを4枚とも取ることができたらどちらも追加で1貫を他のプレイヤー2人から受け取ります。
四三(20貫)
四三(20貫)
手札のスート構成が43の場合
これは特別な手役でこの手役ができたら12か月を待たずにゲームが終了します。
また、この手役代は「下りる」(プレイに参加しない)を宣言したプレイヤーも支払いを行います。
BGAの実装では通常の20貫役とします。(すべてのカードを公開し、プレイを行います)
3. プレイフェイズ
『出る』を宣言したプレイヤー順で、以下の流れで手番を行っていきます。
1. 手札から札を1枚出し、カードを獲得する
2. 山札から札を1枚めくり、カードを獲得する
*. 獲得した札で出来役ができた場合、ラウンド終了するか選択する
手札から場に札を出し、該当スート(月)の位置に配置します。
札を出すことで、同じスートの場札が2枚以上になった場合、該当する枚数(2枚/4枚)の場札を獲得することができます。(1枚の場合は場に残したままにします)
場札の枚数 (出した札含む) | 獲得できるカード |
---|---|
1枚 | カードを場に出したまま残しておきます。 |
2枚 | 2枚のカード両方を獲得します。 |
3枚 | 出したカードと場のカードのどちらか1枚を獲得する。 |
4枚 | 4枚のカード全てを獲得します。 |
山札から札を1枚めくって、該当スート(月)の位置に配置します。
同様に札を出すことで同じスートの場札が2枚以上になった場合、該当する枚数(2枚/4枚)の場札を獲得することができます。(1枚の場合は場に残したままにします)
場札の枚数 (出した札含む) | 獲得できるカード |
---|---|
1枚 | カードを場に出したまま残しておきます。 |
2枚 | 2枚のカード両方を獲得します。 |
3枚 | 出したカードと場のカードのどちらか1枚を獲得する。 |
4枚 | 4枚のカード全てを獲得します。 |
ステップ1~2の中で、獲得した札で出来役を完成したら、『プレイフェイズを終了して得点計算を行う』または『下げの宣言』を行うことができます。
出来役の完成した場合
手札から場札に合わせて出来役が完成した場合、または山札をめくって出来役が完成した場合、他の行動を行う前に出来役の宣言を行います。
出来役 | 条件 |
---|---|
赤短(7貫) 松、梅、桜の短冊札3枚を獲得した場合 | |
青短(7貫) 牡丹、菊、紅葉の短冊札3枚を獲得した場合 | |
七短(10貫) 柳の短冊札以外の9枚の短冊札のうち7枚を獲得した場合 | |
四光(10貫) 松、桜、芒、桐の光札4枚を獲得した場合 | |
五光(12貫) 松、桜、芒、桐、柳の光札5枚を獲得した場合 |
出来役を作った場合は、その時点でゲームを終了でき、他のゲームに参加していたプレイヤーから、出来役の点数を獲得することができます。
下げの宣言
他に良い出来役を作れそうな場合、下げを宣言してプレイを続行することができます。
下げを宣言したプレイヤーが他の出来役を完成した場合
下げを宣言したプレイヤーが他の出来役を完成した場合、両方の出来役の得点を獲得できます。
他のプレイヤーが出来役を完成した場合
下げを宣言したプレイヤー以外のプレイヤーが出来役を完成した場合は下げた出来役は無効となります。
流れた場合
下げたあとどのプレイヤーも出来役ができないままディールが終わった場合は、下げたプレイヤーが出来役代の半額を受け取ります。
・四光を下げて柳の光札を取って五光にすることはできないので注意してください。
・BGAの実装では各プレイヤーの取札の状況から他の出来役ができる可能性がない場合は、下げを行うかどうかの確認を行わず得点計算に移行します。
4. 得点計算フェイズ
誰も出来役が出来ずに全てのカードが使用された場合、以下の流れで得点計算を行います。
(※『出来役』『下げ』によって得点を獲得する場合、前述した方法で得点を獲得してください)
1. 得点を確認する
以下の方法で、獲得した札の点数を合計します。
カードの種類 | 得点 |
---|---|
光札 | 20点 |
種札 | 10点 |
短冊札 | 5点 |
カス札 | 1点 |
2. 特殊役を確認する
特殊役ができていた場合は、その出来役の得点計算を行います。
(※この場合、ステップ3は行いません)
この場合、最初に支払われた手役代および手役に付随する支払いは払い戻されます。
特殊役 | 条件 | 得点 |
---|---|---|
素十六(12貫) | プレイ終了時にカス札(柳スートを含む)の枚数が16枚以上の場合 | カス札(柳スートを含む)が1枚増えるごとに2貫ずつ増えます。 |
二八(10貫) | 得点が168点以上の場合 | 得点が1点増えるごとに1貫ずつ増えます。 |
総八(10貫) | プレイ終了時に3人の点数がすべて88点の場合 | プレイ順が最初のプレイヤー(親)の勝ちになります。プレイ順が最初のプレイヤー(親)は他二人から10貫ずつ受け取ります。 |
3. 出来役も特殊役もできなかった場合
出来役も特殊役もできなかった場合は得点計算を行います。
獲得した札の点数を合計し、[合計点数-88]貫の得点を受け取ります。
(マイナスの場合は支払います)
みずてんを宣言したプレイヤーが89点以上を獲得できれば、全プレイヤーから1貫ずつ貰えます。
5. ラウンド終了フェイズ
今回のラウンドで獲得点数が一番多いプレイヤーは場に支払われた下り賃を受け取ります。
(複数人いる場合、プレイ順が先のプレイヤーが下り賃を受け取ります)
『出来役または特殊役を作ったプレイヤー』もしくは『獲得点数が一番多いプレイヤー』は次のラウンド(翌月)のディーラーとなります。
ゲームの終了条件
以下の条件を満たした場合、ゲーム終了となります。
12ラウンド(12月)が終了した場合
最も得点(貫)を獲得したプレイヤーが勝利となります。
バリアントルール
ゲームの長さ
半年:6ディール(6月)プレーします。最初の持ち点は -3貫です。
1年:12ディール(1年)プレーします。最初の持ち点は ‐5貫です。
3人プレイ
プレイヤー数が3人の場合は、競りフェーズは省略されてプレイフェーズのみ行います。
手役・出来役・特殊役は通常通り処理されます。
花札の札一覧
花札は12スート、各4枚で以下の構成となります。
種類 | 札 | 種類 | 札 | ||||||
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松 (1月) | 光 | 短冊 | カス | カス | 梅 (2月) | 種 | 短冊 | カス | カス |
桜 (3月) | 光 | 短冊 | カス | カス | 藤 (4月) | 種 | 短冊 | カス | カス |
菖蒲 (5月) | 種 | 短冊 | カス | カス | 牡丹 (6月) | 種 | 短冊 | カス | カス |
萩 (7月) | 種 | 短冊 | カス | カス | 芒 (8月) | 光 | 種 | カス | カス |
菊 (9月) | 種 | 短冊 | カス | カス | 紅葉 (10月) | 種 | 短冊 | カス | カス |
柳 (11月) | 光 | 種 | 短冊 | カス | 桐 (12月) | 光 | カス | カス | カス |
*1: 手役・出来役・特殊役の確認では柳スート4枚はすべてカス札とみなします。